飲食店で見かける小さな茶色いゴキブリ。その多くは「チャバネゴキブリ」です。家庭でよく見る黒く大きなゴキブリとは、性質も対策もまったく異なります。
チャバネゴキブリとクロゴキブリの違い
| チャバネゴキブリ | クロゴキブリ | |
|---|---|---|
| 大きさ(成虫) | 約10〜15mm | 約30〜40mm |
| 色 | 黄褐色。胸に2本の黒い筋 | 光沢のある黒褐色 |
| 主な生息場所 | 飲食店・ビルなど暖かい屋内 | 一般住宅、屋外(下水・植え込み等) |
| 寒さ | 弱い。屋外では越冬できない | 比較的強い |
| 成虫になるまで | 約2か月(暖かい環境の場合) | 1年以上 |
| 飛ぶか | ほとんど飛ばない | 飛ぶことがある |
飲食店で問題になるのは、主にチャバネゴキブリです。寒さに弱いため、一年中暖かい厨房や、常に通電している機器の内部に棲みつきます。
繁殖力が高い理由
チャバネゴキブリのメスは、30〜40個ほどの卵が入った「卵鞘(らんしょう)」というカプセルを、一生のうちに数回つくります。しかも、孵化の直前まで卵鞘を自分の体につけたまま持ち運ぶため、卵が外敵や薬剤から守られやすいという特徴があります。
暖かい厨房では、孵化からおよそ2か月で成虫になり、次の世代を産みはじめます。数匹の持ち込みから、数か月で手に負えない数になるのは、このサイクルの速さが理由です。
「小さいのしか見ない」は危険なサイン
数ミリ程度の小さな個体は、チャバネゴキブリの幼虫である可能性が高く、幼虫がいるということは、店内で繁殖が進んでいることを意味します。外から一匹入ってきただけ、という状況ではありません。
また、ゴキブリは夜行性で、明るい時間帯や人のいる場所には本来あまり出てきません。営業中に頻繁に見かける場合は、潜み場所が過密になるほど数が増えているおそれがあります。
市販の薬剤が効きにくいことも
チャバネゴキブリは世代交代が早いため、同じ系統の殺虫成分を使い続けると、その成分に強い性質をもった集団(抵抗性)が生じることが知られています。以前は効いていた薬剤が効かなくなった、という場合は、この可能性があります。
専門業者は、店舗の状況に応じて薬剤を選定し、巣のある場所に的確に処置することで、この問題に対応します。
対策の基本は「巣ごと」
チャバネゴキブリは集団で潜む習性があり、フンに含まれる成分で仲間を呼び集めます。そのため、目に見える個体を一匹ずつ退治しても、巣が残っていれば数は減りません。
当社では、厨房機器の内部まで確認して巣の位置を特定し、巣や巣になりそうな箇所に必要な量だけ薬剤を処置します。そのうえで、最低でも半年に一度の定期メンテナンスで「出ない状態」を維持します。
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